第4回南房総肺癌個別化治療講演会 国立がん研究センター東病院 後藤功一先生の講演

2017年11月22日にKタワー13階ホライゾンホールにて、第4回南房総肺癌個別化治療講演会が開催されました。当科の三沢昌史部長が座長を執りおこない、国立がん研究センター東病院・呼吸器内科長の後藤功一先生から"遺伝子異常を有する希少肺癌遺伝子スクリーニングと個別化治療の確立への挑戦"という演題名にてご講演を賜りました。

当科からも参加させていただいているSCRUM-Japan (Cancer Genome Screening Project for Individualized Medicine in Japan: 産学連携全国がんゲノムスクリーニング) に関するデータ、それらに基づいた個別化治療の成績や今後の展望に関してご講演されました。

会場から「Cryobiopsy(凍結生検)"で採取を行なった検体は次世代シーケンサーによる遺伝子検査への影響はありませんか」という質問があり、後藤先生は「これまで"Cryobiopsy"による採取検体で遺伝子検査を施行しても問題にはなっていない」と述べられました。また「提出する検体に関して、放射線化学療法後に手術を行った検体(術前治療後の手術検体)と治療前の生検検体ではどちらがよいですか」という質問に対して、後藤先生からは「術前治療後の挫滅した切除検体よりも術前治療前の生検検体の方がよい」と述べられました。

その他にも多数の活発な質疑応答があり、肺癌治療の今後に関しての新情報も得ることができ、我々一同大変勉強になる会となりました。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
呼吸器内科部長 中島 啓

【専門分野】
呼吸器疾患