第56回日本呼吸器学会学術講演会 その4 ミニシンポジウムで鈴木医師が発表!

第56回日本呼吸器学会学術講演会(4月8日〜4月10日)が京都国際会議場で開催されました。

本稿はその4として、ミニシンポジウムにおける鈴木医師の発表を報告します。

鈴木医師は、「局所進行非小細胞肺癌(NSCLC)に対する集学的治療における安全性および有効性を検証する前向き観察研究」を発表し、「術前化学放射線療法(induction choemradiotherapy: ICRT)で最も多いGrade 3/4の副作用は好中球減少で28%に認められ、術後合併症としては有瘻性膿胸を3例に認め、その内1例(3.2%)で死亡を認めた。有効性に関しては、当院のこれまでのIIIA期NSCLCに対する根治的化学放射線治療と比較し、無増悪生存期間は延長していた。術後再発は多変量解析においてIRCT後の病理組織学的N因子が0または1の症例で少ない結果となった。」

会場からは、「術後再発と補助化学療法の有無で関連があったか。」と質問があり、鈴木は「関連はなかった。」と返答しました。

鈴木は「標準治療が確立していない領域であり、治療内容の質問が多かったことから他の施設の先生方も興味を持たれる分野であることを感じました。今後、症例を集積しさらにブラッシュアップしたデータを出したいと思いました。」と感想を述べました。


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このサイトの監修者

亀田総合病院
呼吸器内科部長 中島 啓

【専門分野】
呼吸器疾患