第56回日本呼吸器学会学術講演会 その3 山脇医師が研修医トラベルアワード受賞!

第56回日本呼吸器学会学術講演会(4月8日〜4月10日)が京都国際会議場で開催されました。

本稿はその3として、研修医トラベルアワードを受賞した山脇医師の発表を報告します。

山脇は、「慢性閉塞性肺疾患を合併した肺炎に対してのステロイド治療についての検討:単施設後ろ向きコホート研究」を発表し、「COPD合併肺炎158例の発症後2年間の観察では、短期ステロイド使用(中央値7日間、PSL換算35mg)がその後の肺炎再発に与える影響は少ないと考えられた。抗菌薬治療日数は短期ステロイド使用群で有意に短く(使用群7日と非使用群8日、p=0.03)、COPD合併肺炎への短期ステロイド治療は治療期間の短縮に寄与する可能性があるが、短期のステロイド使用でも肝障害や膿瘍形成などの有害事象に注意する必要がある。」と結論を述べました。

会場からは、「この結果を踏まえて、COPD合併肺炎に対して、山脇先生はステロイド治療をしていこうと考えるか?」と質問がありました。
山脇は、「有害事象に注意すれば使用するメリットはあると考えられるので、使用を前向きに考えていいと思います」と答えていました。

山脇は、「呼吸器学会は、他の呼吸器関連学会とちがい、呼吸器全般にわたる内容なので、普段聞かない分野の講演や発表が聞けて非常に勉強になりました」と感想を述べておりました。


160509img1.png

このサイトの監修者

亀田総合病院
呼吸器内科部長 中島 啓

【専門分野】
呼吸器疾患