部長代理 野間聖が「間質性肺炎のアプローチ」について講演!

2016年3月2日に千葉県市原市にてスピオルトレスピマット発売記念講演会が行われ、当科部長代理 野間聖が、特別講演1として「間質性肺炎のアプローチ」を講演しました。

野間は、実臨床における間質性肺炎の診断の流れを解説し、「まず胸部X線写真で下肺野の網状陰影を同定する、そしてHRCTで間質性肺炎の有無・サブタイプを判断した上で、問診・身体所見・採血などで除外診断を行う。次に呼吸機能検査・運動耐容能評価・QOL評価を行い、病勢判断や予後予測をする。診断困難な症例は外科的肺生検を追加する。診断と治療後の経時的変化も非常に重要である」と述べました。

そして、IPFの診断と治療、間質性肺炎の画像所見、間質性肺炎の評価項目・予後予測因子を解説した上で、IPFの治療戦略について解説しました。

「2015年のガイドラインで、条件付きではあるが抗線維化薬(pirfenidoneとnintedanib)が推奨されたため、治療選択肢として考慮する必要がある。急性増悪の予防は、間質性肺炎治療の課題の1つであるが、nintedanibは急性増悪の予防効果が報告されている。」と述べました。

特別講演2では、帝京大学医学部 内科学講座 呼吸器・アレルギー学准教授 長瀬洋之先生が、「現在のCOPD治療の考え方 〜新規治療薬の位置づけ〜」をお話されました。ACOSやCOPDの最新知見を理解することができ、大変勉強になりました。


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このサイトの監修者

亀田総合病院
呼吸器内科部長 中島 啓

【専門分野】
呼吸器疾患