COPD増悪の入院期間を延長する背景因子の検討:呼吸ケアリハビリテーション学会

2014年10月24日〜25日に、当科の山脇と中島が、呼吸ケアリハビリテーション学会に参加してきました。

亀田総合病院、呼吸器内科では、COPDに対する包括的呼吸リハビリテーションに数年前より取り組んでいます。

新たな取り組みとして、COPD増悪入院に対して、包括的に他職種で患者教育を行うクリニカルパスの運用を、2015年1月より予定しています。

パス作成に向けて、過去2年間の「COPD増悪の入院期間を延長する背景因子」について解析した内容を、山脇が発表しました。

山脇は、「COPD増悪の入院期間の延長因子として、認知症、PS2以上、誤嚥リスクを認め、クリニカルパスのバリアンス要因になる可能性がある。」という結論を述べました。

会場からは、「入院前の身体機能(6分間歩行、活動量)と入院期間延長について関連は見られたのでしょうか?」という質問がありました。

山脇は、「今回は、後ろ向きの検討でもあり、PS以外の身体機能の評価は、全員には行えておりません」と答えました。

他にも「重症例と軽症例のそれぞれに別のパスを創るのが良いのでは?」
など、多くの質問やご意見を頂き、クリニカルパス作成に向けて大変参考になりました。

今回の研究発表を生かして実用的なクリニカルパスを作成し、運用の結果を来年度の呼吸ケアリハビリテーション学会で発表したいと思います。

呼吸ケアリハビリテーション学会

このサイトの監修者

亀田総合病院
呼吸器内科部長 中島 啓

【専門分野】
呼吸器疾患