第38回 日本呼吸器内視鏡学会 その1 三沢部長の発表

6月11日〜12日に東京・京王プラザホテルで開催された第38回 日本呼吸器内視鏡学会学術集会(池田徳彦 会長)にて、亀田総合病院 呼吸器内科より三沢部長、中島医長、大槻医師の3人が口演発表しました。


150624img1.png


三沢部長は、「末梢小型肺癌に対する光線力学的治療に向けて〜診断に取り組む中で垣間みえた適応候補症例〜」の演題名で発表し、末梢小型肺癌に対する現行のGuided Bronchoscopy(GB)(複数のguideをcombinationさせた気管支鏡下生検手技)を応用した光線力学的治療(Photodynamic therapy: PDT)の臨床試験を進めるにあたって、1-3の条件を満たすものが適応候補例になると結論しました。

  1. 長径20mm以下
  2. X線透視上、視認可能な病変
  3. HRCT上、結節内にスリガラスと充実性成分の混在した病変(mixed groud glass nodule: mixed GGN)

亀田総合病院 呼吸器内科では三沢部長が中心となって、中心型早期肺癌に対する根治的PDTや中心型進行肺癌に対する緩和的PDTが行われています。また、末梢小型病変診断においては2010年より仮想気管支ナビゲーションやEBUS-GS法を用いたGBにも継続的に取り組んできました。私たちが将来的に見据えるものはGBを活用した内視鏡診断に留まりません。最終的な目標地点は、末梢早期肺癌に対する低侵襲かつ根治的な内視鏡治療(PDT含め)にあります。これからも、これら実現に向けて日々の診療と臨床研究に励んでいきたいと考えています。

次項では、中島医長と大槻医師の発表について、掲載します。


150624img2.png

このサイトの監修者

亀田総合病院
呼吸器内科部長 中島 啓

【専門分野】
呼吸器疾患