君は誰なんだい?

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救急医療

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○社会的・身体的にも弱者になりうる身元不明者の救急対応で感じた怖さ・責任感を臨場感たっぷりにプレゼンテーションしてくれました。

2次救急病院での当直中に発生した意識障害のある身元不明者の案件。
「いったい何者なんだ?」、「だれに相談すればいいのか?」「自分に抱えきれるのか?」。
深夜のセッティングで夜間の救急人員の制限・施設能力・社会資源を時間的制約の中で対処しなければいけない状況に右往左往してしまったというエピソード。

一番もやもやしたポイントは法的に抵触しているか?守秘義務違反なのか?という点でした。
行旅病人(明治32年に定義)、個人情報保護法、刑法、知人の弁護士に相談、善きソマリア人の法などをレビューしながら自分の診療の妥当性を振り返りました。

結果としてはスムーズに対応ができておりメディカルな要素における成長を感じつつも、ふりかえりでは、自分への課題点として「診療で焦ってしまう」正体・対策がNext step。
ワーキングメモリーや「リーダーシップとは?」など、自分の特性や軸となるものを意識するとよいのでは、という意見も出ました。

ポートフォリオとしてブラッシュアップしていくためには、よりシステムに触れていく必要があり、患者同定の方法、身元不明者の区別、バックアップ体制の整備など、改善策まで触れることが出来ればよいポートフォリオになるだろうとのコメントをもらいました。

このサイトの監修者

亀田ファミリークリニック館山
院長 岡田 唯男

【専門分野】
家庭医療学、公衆衛生学、指導医養成、マタニティケア、慢性疾患、健康増進、プライマリケア・スポーツ医学