現状維持は現状のケアを続けることではない

エントリー項目

統合的ケア

Key word

薬剤アドヒアランス、臨床問題の複雑性、多職種連携

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○今日は専攻医3年目の先生による統合的ケアを省察したポートフォリオの発表でした。60代男性のCOPD急性増悪で入院歴あり、うつ病で他院通院中の方の外来での症例で、多数の病院や公的サポートがあるも、医学的には状態が悪化傾向の中で外来を引き継いだ方でした。薬剤のアドヒアランスが悪い中で、各通院先と連携し、通院先やリハビリの場所を集約し、現状維持を目指して多職種と調整を試みていました。
アドヒアランス低下の鑑別をする中で、統合的ケアを改めて考察しており、プロフェッショナリズムを感じさせるマネージメントであり、統合的ケアの考え方、レベルについても学びとなりました。
ディスカッションでは、現状維持を期待する患者に対して家庭医が出来ること、家庭医の責務について話が及び、改めて私たちの仕事を考える機会となりました。

このサイトの監修者

亀田ファミリークリニック館山
院長 岡田 唯男

【専門分野】
家庭医療学、公衆衛生学、指導医養成、マタニティケア、慢性疾患、健康増進、プライマリケア・スポーツ医学