家族

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家族志向のケア、統合されたケア

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本日は専攻医3年目手銭先生のポートフォリオ発表でした。「家族」と題して、家族志向のケアを題材にした発表でした。知的障害がある母と、強権的な父の間の子供で、精神運動発達遅滞があり当院のリハビリに通院していました。市の訪問などをうけながら、支援学校幼稚部までつながったケースで、医療ニーズを感じていない家族ですが、今後どのように関わっていけばいいかという内容でした。
ディスカッションでは、母に意思決定能力の問題、父のナラティブ、母や子に身体的虐待の痕跡がないか注意する必要がある点などがあがりました。市や支援学校が家族の背景情報について詳細を持っている可能性があり、情報交換を行いながら、家族を理解して支えていくことが求められそうです。
複雑な背景で大変難しい症例ですが、家庭医の連携の強みを活かしながら、手銭先生が成長することができそうな良い発表でした。

このサイトの監修者

亀田ファミリークリニック館山
院長 岡田 唯男

【専門分野】
家庭医療学、公衆衛生学、指導医養成、マタニティケア、慢性疾患、健康増進、プライマリケア・スポーツ医学