見えざる敵との闘い

エントリー

組織運営マネジメント


post269.jpg専攻医3年目の濵田先生によるポートフォリオ発表会でした。

新型コロナウイルスに対して、2020年2月に診療所として最初の対応フローが作成されました。
しかし新型コロナウイルスの勢いが増し、現場に沿うようにフローを変える必要がありました。そこで濵田先生は2020年4月からフローの改定をはじめることになりました。
発熱患者の診察場所や、PPEをいつ着るのかなどが曖昧といった現場の声から、実際の診察で適用できるフローに作り変えて行きました。
さらに現場でそのフローを適用したものの、状況が変化していく中で現場からは多くの疑問が出てきたため、医局のメンバーの疑問質問を集約しました。
数多くの質問が寄せられ、うまくまとめる際に苦労したため、院内でカンファレンスを設ける事で、意見のすり合わせを行い、フローの修正に反映しました。
当初フローを作成するにあたっての目標であった、診療を標準化することで他の診療への影響を低減、多職種からの不平や不満に対処するといったことに取り組んだ内容でした。

岩間先生:会議のフローが良くなっている結果として、プリセプに質問されることが減ったと思う。現場では「どのようにすればいいの?」という質問から、「こうすればいいですか?」と変わった。その裏で屍となった資料も沢山あった.自分が色々意見を言われた時に、なんで自分がこう答えたのかを考えると良いのではと思う。

岡田先生:臨床上で明確なエビデンスがでているのに、それが届いていない人に対してアプローチするのが狭義のQI(Quality Improvement )であり、定量的な評価もしやすい。一方、広義のQI、例えば職場の職員の満足度をあげるということについては、介入の答えがない。今回のコロナの事案では、評価項目を設定するのは難しい。QIの原則として、「大規模なプロジェクトを回すのでなく、いかに早いサイクルで回すのか」を考えると良い。判断した結果を元にできるだけ早く修正することが重要である。

このサイトの監修者

亀田ファミリークリニック館山
院長 岡田 唯男

【専門分野】
家庭医療学、公衆衛生学、指導医養成、マタニティケア、慢性疾患、健康増進、プライマリケア・スポーツ医学