1ヶ月ローテーション〜初期&総合診療専攻医〜
亀田ファミリークリニック館山より手銭Dr.と当院初期研修医の長嶋Dr.が1ヶ月ローテーションしてくれたので、感想をシェアします。
手銭Dr.は、積極性をもって患者対応をしていただき、特にコミニュケーションの方法について考察してくれ私たちの気づきにつながりました。
長嶋Dr.は、多国籍滞在のユニークな経歴を持ち、非常に発想が豊かで面白かったです。初期研修医が1ヶ月在宅を学ぶとどのような学習効果があるのか...ぜひご覧ください!
・家庭医診療科専攻医 手銭Dr.より
在宅診療科は、非常に楽しく回らせていただきました。在宅診療は患者その人の人柄や関係性、地域のつながりなどを直接感じられるところ、家族システムに直接コミットできることがすごく良いなと思いました。私は家庭医診療科で研修中の身ですが、家庭医の重要なエッセンスを学べましたし、一つ自分の医療がアップグレードしました。少しメタ的な視点で医療を見れるようになった気がします。
亀田総合病院の在宅診療科は、訪問看護ステーションやヘルパー、ソーシャルワーカー、薬局や事務の垣根が低くお互い連携をとっており、また他科との連携も活発に行っており、本当の意味でのチーム医療が行えている実感がありました。
今月ローテで関わってくださったスタッフの皆様には感謝いたします。1ヶ月間本当にありがとうございました。
・初期研修医 長嶋Dr.より
この1ヶ月、在宅医療部で有意義な経験をさせていただきました。ご指導いただいた皆様に、改めて御礼申し上げます。
色々な事例を担当させていただきましたが、中でも印象に残っているのは
末期癌で看取り方針となった患者様です。せん妄を起こしその対応についてカンファレンスで話し合いました。その中で大川先生が、「せん妄は老衰死の自然の経過であって、周りが受け入れるべきではないか」という旨の発言をされたのが印象的でした。
これまで病院内での医療をみてきた私にとって、在宅診療は病院の医療を在宅にまで拡張させてることだと思っていた節があります。こういう「家の病院化」というのは、在宅診療の一側面にしかすぎないということを学びました。むしろ、在宅に移行する過程というのは、医療に依存していた患者様の人生を、患者様自身の元へ戻す過程なのだと思います。病気や障害、老いは必ずしも治療すべきものではなく、受け入れるものでもあり、その先にある死も同様に患者様とご家族で納得した形で共有するというのが在宅診療の目指している形なのであると理解しました。
この1ヶ月、たくさんの先生方にご指導いただき私なりに成長できたと実感しております。ご指導ありがとうございました。
このサイトの監修者
亀田総合病院
在宅診療科 部長 大川 薫
【専門分野】
家庭医療学 在宅医療