第3回日本在宅医療連合学会大会 発表

2021年11月27日28日に開催された上記学会にて亀田在宅の日下伸明医師が演題発表しました。
演題は「救急受診を契機に在宅医療への導入に至った3症例の検討」ということで、救命救急科に所属する日下医師が救急外来で出会った患者を在宅導入につなげた症例をもとに当科でディスカッションした内容をまとめて発表しました。

「救急の現場でも在宅診療の適応のあると思った方はどんどん在宅診療を紹介する方がよいだろう」
と、一見思われがちですが、救急側にも在宅側にも患者側にもメリット・デメリットがあり、どういう患者をどのようにつなげていくのがいいのか、各々の観点から整理することが必要だと感じ、科内でディスカッションしました。

通院困難な方や在宅看取りを臨む方など様々な患者ニーズに応えられるメリットなどある一方で、救急側も時間がない中で会話し適応を判断することがどこまで出来るのか、患者側も緊急導入になるため真のニーズ通りの在宅診療につながるのか、在宅医側も訪問範囲や事業所固有の適応外依頼などの対応への負担なども検討されます。

今後、当院での救急と在宅の連携を深めるためにも

  • 救急医療従事者の在宅診療の見学など理解を深める
  • 窓口や連絡先を明示しておく
  • 救急患者用のパンフレット作成

など様々な工夫の一案があげられました。

以下、日下医師からコメントです。

今回は大川医師はじめ先生方に指導いただきながら発表することができました。
救急診療でも在宅医療の適応があるな...と感じた患者さんを多く診療したので、在宅診療の適応とは何か?紹介するとどういう診療が行われるのか?を身を持って学びたかったために、在宅診療を勉強しています。実際に科を横断して診療することで、今回のような気付きや学びができたので大変勉強になりました。
初めての在宅学会での発表でしたが、懇切丁寧に指導いただけた先生方、スタッフの皆様にこの場を借りて、感謝申し上げます。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
在宅診療科 部長 大川 薫

【専門分野】
家庭医療学 在宅医療