多職種レクチャー「せん妄」基礎編

亀田在宅では様々なback groundを持つスタッフが在籍しており、各メンバーの強みを活かしたレクチャーを企画しています。
今回は総合内科にも在籍している江口Dr.から在宅患者へのケアで、頻度の多い「せん妄」に対しての基礎編と実践編の2本立ての勉強会を開催しております。
今月は基礎編として、疾患の概略をレクチャーしました。

せん妄とは、急性経過の意識障害・注意障害・認知障害で診断され、他に意識障害をきたす内科疾患や薬剤を除外する必要があります。

せん妄を発症する3因子を考慮して
「準備因子」でのスクリーニングから
「直接因子」「促進因子」の予防と介入を行い
「いつもよりなんか変」を、いち早く察知することが大切です。

経験豊富な、在宅看護師やリハビリスタッフの方々より、

  • 病院と違い、即席には対応しにくい「在宅でのせん妄」に対して、どうやって予防を行っているか
  • リアルタイムにケアで困っている本人家族に、副作用を気にしながら薬物療法を行う難しさ
  • 本人の辻褄の合わない言動に、どのように寄り添い、家族へ説明を行っているか

といったコツを聴き、共有することができました。
来月は実践編です。
NICEやHELPで代表されるように多職種でのチーム介入によって、発症を抑えることができるため、よりよい在宅ケアを提供できるように、私たちは日々努力して参りたいと思います。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
在宅診療科 部長 大川 薫

【専門分野】
家庭医療学 在宅医療