筋筋膜性骨盤疼痛症候群:Myofascial Pelvic Pain Syndrome:MPPS

その痛み慢性前立腺炎?

慢性前立腺炎はスッキリと治らないため、漢方、生薬、お灸、針、骨盤底筋体操などなど、または、神経疼痛薬剤、向精神薬などで治療されるケースもあるかと思います。いずれにしても良くなったり悪くなったりする特徴的な疾患であることは確かです。

前立腺の圧痛がそれほどではないのに、前立腺外側にトリガーポイントがあると、内閉鎖筋の可能性があります。大腿の外旋筋のひとつ「内閉鎖筋」の確認は大腿を外旋していただくと骨盤内の内閉鎖筋が収縮し確実に診断することができます。

内閉鎖筋は閉鎖孔を裏打ちするように骨盤内に付着し、座骨棘付近で90度外側に伸び大腿骨頭に付着します。直腸診で内閉鎖筋に圧痛があり、臀部からさらに大腿骨頭に伸びる内閉鎖筋に圧痛があればほぼ間違いありません。
正確な診断がつくと、理学療法やハイドロリリースなど、まったく別の治療方法が選択できます。

慢性前立腺炎の方がいらしたら、トリガーポイントの有無を確かめると良いでしょう。 骨盤痛症候群と考えられる女性にも同様にMPPSがあります。

このサイトの監修者

亀田総合病院
泌尿器科部長 安倍 弘和

【専門分野】
泌尿器疾患一般 腹腔鏡下手術