土曜日の診療

本年最後の土曜日手術、腹腔鏡下癒着剥離、回腸尿管による内瘻化手術1件、腹腔鏡下仙骨腟固定術1件、経尿道的膀胱腫瘍切除術3件、前立腺生検1件、尿管ステント留置術2件でした。
泌尿器科手術枠で入りきらなかったり、金土日を利用した入院希望の方にはとても良い手術枠であったと思います。

【腹腔鏡下仙骨腟固定術】
腹腔鏡下仙骨腟固定術(LSC)は、子宮、卵巣を温存するご希望があり、膀胱瘤を治療しています。ERAS管理にて膀胱留置カテーテルは入らないため術後3時間で歩行され、トイレで排尿されます。3泊4日の入院でした。70歳を超えていらっしゃいましたが、子宮卵巣を大切にしたいという気持ちを尊重し術式選択をします。

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【腎瘻抜去に向けて】 
この日は尿管損傷の修復術を行っています。
子宮がん術後の尿管損傷は時に、尿管と膀胱が届かないことがあります。回腸を利用することで、腎瘻を抜去し内瘻化します。(詳細は後々解説したいと思います)
腎瘻から解放されることで、趣味の運動ができるようにと手術を決めました。

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【膀胱がんの経尿道的膀胱腫瘍手術(TURBT)】
癌の診断から手術までできるだけ早く手術するためにも、土曜日の手術日が欠かせなくなってきました。それぞれ3件は11月29日、12月8日、12月11日に診断、18日にTURBT施行しています。可能な限り早く手術ができる環境を整えておく必要があると思います。

【尿管ステント留置術】
1〜3次救急を担う当院ならではかもしれません。1日2件のステント留置を難無くこなしてくれる後輩の後ろ姿がたくましく見えました。

このサイトの監修者

亀田総合病院
泌尿器科部長 安倍 弘和

【専門分野】
泌尿器疾患一般 腹腔鏡下手術