腹腔鏡下仙骨腟固定術のERASについて

腹腔鏡下仙骨腟固定術(LSC)の入院期間のアンケート結果とともに。

【症例】85歳+α歳
【主訴】便失禁
【現病歴】便失禁がひどくなり、直腸肛門外科を受診となる。骨盤臓器脱(膀胱瘤)と尿失禁があり当科受診となる。
【既往歴】30年前:膀胱瘤手術
     15年前:腟式子宮全摘+腟壁形成+肛門挙筋縫縮術
直腸肛門外科と合同で、腹腔鏡下仙骨腟固定術+直腸固定術を施行した。
手術時間3時間19分 出血量:微量

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膀胱腟間、腟直腸間にそれぞれメッシュをきれいに張る

手術当日: 術後3時間で歩行開始、飲水開始。トイレ歩行可能であった。
疼痛も術中TAPブロックにてほとんど感じないとのこと。
手術後1日目:朝から食事も問題なし。歩行も問題なし。疼痛もコントロール良好にて退院。

ご家族から、術後3時間目からの歩行とのことで驚かれました。歩いていらっしゃる姿で手術が上手くいったことを理解されていました。

女性泌尿器科、直腸肛門外科ではERASプロトコールによる周術期管理を行い、手術後の早期回復を目指しています。ERASプロトコールに沿って退院できると言うことは、手術そのものが低侵襲に行われなければなりません。(手術時間を短く、出血させない、焼かないなど)
当科で行われているERASプロトコールについて、現場の看護師にアンケート調査をおこないましたのでご参考になれば幸いです。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
泌尿器科部長 安倍 弘和

【専門分野】
泌尿器疾患一般 腹腔鏡下手術