Journal Club(17.2/3)

(※このコンテンツには作成者の個人的意見も含まれております。臨床への応用は御自身の判断及び責任に基づき行ってください)

今週のJournal clubはこちらの論文

Morbid Obesity and Lumber Fusion in Patients Older Than 65 years

65歳以上の肥満患者における腰椎後方固定術の成績についての論文。概要は

Patient; Medicareと呼ばれるデータベースから検索した腰椎後方固定術後で高度肥満、肥満患者がある患者
Exposure;データベースstudyであり、無し
Comparison;肥満でない患者
Outcome; 30日以内の再入院率、90日以内の重大な合併症など
Type of design; retrospective database review

高齢かつ肥満の患者における周術期合併症に関する検討
創部感染、癒合不全が明らかに上昇 30日以内の再入院率や医療費も上昇

-批判的吟味とコメント-

New knowledgeか?→既知の情報であり特に新しい情報無し
Selection bias→database studyであり、正確性には欠ける
Information bias→特に見当たらず
交絡因子→特に見当たらず
外的妥当性→アメリカと日本では食生活や人種なども異なり、これほど肥満患者は多くない

ごく当たり前の内容をまとめている データに示せたことは価値がある
肥満患者は若年で手術に至るケースが多いよう
instrument failureがどれくらいで起こるのか、など長期的な成績も気になるところ

このサイトの監修者

亀田総合病院
脊椎脊髄外科部長 久保田 基夫

【専門分野】
脊椎脊髄疾患、末梢神経疾患の外科治療