「脊椎内視鏡下手術」のご紹介

近年医療機器の発達に伴い、脊椎脊髄外科領域でも内視鏡下手術が行われるようになりました。当院でも脊椎内視鏡下手術(FESS; Full-endoscopic spine surgery)を行っております。腰椎椎間板ヘルニアや頸椎症性神経根症などに適応があり、当院では全身麻酔での手術を推奨しております。
FESSは細長い内視鏡を用いて生理食塩水で灌流しながら行う手術です。現時点で脊椎疾患に対する最も低侵襲な手術方法で、傷口が小さく、筋肉や靱帯のダメージも最小限で済みます。術後の痛みも少なく、リハビリの日数も短くて済むため、従来の手術と比較して術後早期に退院でき、社会復帰も早いというメリットがあります。例えば腰椎椎間板ヘルニアの手術で比較すると、顕微鏡下の従来法では傷口は約4〜5cmになりますが、FESS(PELD/PEDなどとも表現されます)では、傷口は約8mm程度で術後の抜糸の必要もなく、入院期間は実質5~6日程度で従来法のおよそ半分以下の日数になります。
一方全ての方にFESSが実施できるわけではなく、病態によっては従来の顕微鏡下手術の方が適切な場合もあります。内視鏡下手術をご希望、ご興味のある患者さまは、まずは一度ご相談下さい。

「脊椎内視鏡下手術」は前川達哉先生が担当しています。
ご相談がある方は、下記の外来をご予約下さい。

亀田クリニック (鴨川市) 脊椎脊髄外科外来
担当 前川達哉: 火曜日 13:30~16:00、 木曜日 9:00~11:30

このサイトの監修者

亀田総合病院
脊椎脊髄外科部長 久保田 基夫

【専門分野】
脊椎脊髄疾患、末梢神経疾患の外科治療