当科の特徴

亀田総合病院は東京駅から自家用車で約90分、直通バスもしくは特急で約2時間のところに位置します。病院がある千葉県鴨川市は人口3万人程度の風光明媚な土地柄で、特に夏はサーフィンや釣りなどでにぎわうリゾート地でもあります。
病院スタッフもそのような環境の中で、仕事以外にもマリンスポーツを楽しんだり、東京に気軽に出かけたりしています。
それ以外でも、家庭が東京にあり鴨川と定期的に行き来をする、鴨川に比べてより東京に近い木更津などに在住して鴨川に通勤するなど、様々な形の生活をしているスタッフがいます。

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亀田総合病院リハビリテーション科は主に、
1.亀田総合病院での急性期リハビリテーション
2.亀田リハビリテーション病院での回復期リハビリテーション
3.亀田クリニックでの生活期リハビリテーション
に従事しています。
以下でそれぞれの内容について簡単に説明していきたいと思います。

1.亀田総合病院での急性期リハビリテーション

亀田総合病院は900床程度の急性期病院で、入院患者の約半数にリハビリが処方されています。大規模な病院で診療科も多岐にわたるため、新生児から高齢者まで、幅広い疾患がリハビリの対象となります。
近年では重症患者にも積極的にリハビリテーションを行うことが、入院中の合併症予防やQOLの向上、早期退院にとって重要とされています。しかし一方で様々な疾患や外傷等に対してリハビリ(=運動)をすることになるので、きめ細かい安全配慮(リスク管理)が不可欠になります。リハビリテーション科医師はリハビリセラピストや主担当科・その他の職種と連携して、効果的かつ安全なリハビリを提供することが重要な仕事となります。

具体的には

  • 重症患者(人工呼吸器装着、意識障害、循環動態不安定、多発外傷・複合疾患がある状態、多発骨転移などで骨脆弱性が強い状態、低出生体重児など)のリハビリプログラムの設定。
  • 疾患・外傷後の障害(麻痺、高次脳機能障害、ADL 低下など)の長期的な機能予後の予測や適切な転帰先の設定。
  • 嚥下障害を持つ患者さんに対する検査(嚥下造影検査・嚥下内視鏡検査)や安全な食事形態の調整。
  • 患者さんの状態に合わせた補装具、義肢の選択。

などが挙げられます。

2.亀田リハビリテーション病院での回復期リハビリテーション

p_features02.jpg亀田リハビリテーション病院は56床の回復期病院であり、亀田総合病院から歩いて10分程度の場所にあります。そこでは脳卒中、頭部外傷、骨折、脊椎脊髄疾患、切断など様々な病気や手術後の患者さんのリハビリテーションに従事しています。
回復期病院はただ漫然とリハビリを行っているわけではありません。患者さんは急性期を脱したと言えども、生活をしていくためにはまだ全身状態が安定していない場合も多々あります。リハビリテーション科医師は回復期病院での主担当医師となり、適切な医学的管理や栄養管理、リハビリプログラムの設定、患者さんが今後の生活を送っていくために必要なサポートを行います。

3.亀田クリニックでの生活期リハビリテーション

p_clinic02.jpg疾患や外傷に伴う障害は患者さんの生活に大きな影響を与える場合が多々あります。中には入院中のリハビリテーションだけではなく、外来でのリハビリテーションが必要な患者さんもいます。
亀田クリニックでは外来リハビリテーションを行なっており、リハビリテーション科では主に以下の診療を行なっています。

  • 麻痺や高次脳機能障害などがあり、退院後の生活や復職、自動車運転再開のためのリハビリテーションが必要な患者さんのフォロー。
  • リハビリテーションが必要な障害児(脳性麻痺等)のフォロー。
  • 痙性に対するボトックス治療。
  • 補装具の処方。
  • 嚥下機能の検査(嚥下造影・嚥下内視鏡)。

このように、リハビリテーション科は患者さんの様々な局面での診療に従事しています。患者さんにとって病気の治療は当然重要ですが、それに伴った障害も生活に大きく影響を与えます。リハビリテーション科医師は多職種と連携して患者さんの障害にアプローチし、生活をサポートしていくことを目標としています。