第179回 日本肺癌学会関東支部会 田中医師の口演発表

2017年7月1日に京王プラザホテルで開催された第179回日本肺癌学会関東支部会(会長:東京女子医科大学八千代医療センター・廣島 健三先生)にて田中医師(指導:中島部長代理・三沢部長)が発表しました。

田中医師は「腺癌合併・混合型小細胞肺癌に de novo T790M+L858R 変異を認め、4次治療に Osimertinib を投与した1例」という演題を発表し、以下の結論を述べました。

「small cell carcinomaとadenocarcinomaのcombinedかつEGFR遺伝子変異(L858R + de novo T790M)変異陽性肺癌に対してOsimertinib投与例の報告は未だない。今回の症例は、胸部病変にOsimertinibが奏功したが、頭蓋内病変には奏功せず増大を認めた。de novo T 790M変異に対するOsimertinibの効果は一部に認められたが、高い中枢神経移行性を有するにも関わらず、頭蓋内病変の進行を認めた理由として胸部病変とは異なる病理組織像もしくは他の遺伝子変異を含む耐性機序が示唆された。」

会場からは、「髄液中から腫瘍細胞を証明されたか?」という質問があり、田中は「髄液細胞診を提出したが、腫瘍細胞の証明には至りませんでした。」と返答しました。

田中は「初めての肺癌学会 関東支部会での参加でした。総会とは違い、ディスカッションにおいてフロアとの距離が近く、非常に勉強になりました。」と感想を述べておりました。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
呼吸器内科部長 中島 啓

【専門分野】
呼吸器疾患