第91回日本感染症学会総会で発表! その2

2017年4月6日〜8日の期間に東京で行われた、第91回日本感染症学会総会・学術集会で、主任部長青島、部長代理中島、田中、城下が発表しました。青島は、口演:呼吸器感染症1の座長を務めました。

本稿ではその2として、田中医師の発表について報告します。

田中は「市中総合病院における感染性肺疾患の手術症例:単施設後ろ向き観察研究」を発表し、「急性膿胸・慢性膿胸の肺外病変とそれ以外の肺内病変と比較して有意にアルブミンが低く、術後抗菌薬投与期間も肺内病変と比較すると有意に短かった。また、本検討の36例では30日死亡は0例であった。肺外病変である膿胸に関しては、先行研究と同様に胸腔鏡下膿胸掻爬術は安全性が高いと考えられる」という内容を述べました。

会場からは、「手術に踏み切るタイミングについてどのように決定していますか?」という質問があり、田中は、「内科的治療を先行し、治療反応不良であれば、外科との合同カンファレンスにて相談することが多い。また、初診時の画像所見によっては、内科的治療のみで難しいと予測した場合には早めに外科に相談し、手術日程の調整をしてもらうことが多い」と返答しました。

田中は、「初めての感染症学会に参加でき、真菌感染やNTMなど初期研修中は診療する機会に恵まれなかった感染症の講演会など吸収できることは非常に多く、また奥深い領域であることを再認識しました。初心を新たに呼吸器内科として患者や他科のドクターに対して、適切な感染症診療を提供できるよう精進していくモチベーションをもらうことができました」と感想を述べておりました。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
呼吸器内科部長 中島 啓

【専門分野】
呼吸器疾患