佐藤先生が骨粗鬆症に関して勉強会で発表!
当科では毎週木曜の朝に、持ち回りで勉強会を行っており、各医師が興味のある領域についてのレクチャーを抄読会として紹介しています。
今回は、長期のビスホスホネート製剤投与による副作用を経験した内科専攻医の佐藤先生が、骨粗鬆症について、朝の勉強会で発表してくれました。
参考になる文献として、「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版」、「グルココルチコイド誘発性骨粗鬆症の管理と治療のガイドライン2023」、「2022 American College of Rheumatology Guideline for the Prevention and Treatment of Glucocorticoid-induced Osteoporosis」を挙げていただき、骨粗鬆症の定義から、治療適応、実際の治療まで概説いただきました。
呼吸器疾患診療において、間質性肺炎に対して経口ステロイド薬を投与する際には骨密度測定を行った上で、ビスホスホネート製剤を中心とした骨粗鬆症治療薬を入れることが多いですが、COPDにおいても骨粗鬆症は併存疾患として重要であり、留意する必要性を再確認しました。
今回佐藤先生が経験された、「原発性骨粗鬆症」に対するビスホスホネート製剤治療をいつまで行うかについてはコンセンサスがなく、3~5年は継続可能と考えられるものの、継続する場合は、骨代謝マーカーや骨密度の結果を踏まえて、リスクベネフィットを考慮した判断が必要となることを共有しました。
また、食品中のカルシウム含有量など、栄養学についての知識も整理することができました。
佐藤先生は間質性肺炎診療の次世代を担う若手医師で、時に答えのない難解な間質性肺炎に対して、正面から向き合い、よりよい治療をすべく、研鑽されています。
今後も多彩なバックグラウンドを持つ当科医師による勉強会の様子を報告していきます。
このサイトの監修者
亀田総合病院
呼吸器内科部長 中島 啓
【専門分野】
呼吸器疾患