河合先生がABPA/ABPMに関して勉強会で発表!

当科では毎週木曜の朝に、持ち回りで勉強会を行っており、各医師が興味のある領域についてのレクチャーを抄読会として紹介しています。
今回は、当科医員の河合先生が、2025年3月に発刊されたアレルギー性気管支肺アスペルギルス/真菌症の診療の手引き第2版の内容を中心に、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)とアレルギー性気管支肺真菌症(ABPM)について朝の勉強会で発表してくれました。

本邦においてABPA、ABPMの最も多い原因真菌はそれぞれAspergillus fumigatus、スエヒロタケ(Schizophyllum commune)であり、前者はAspf1として保険収載されている特異的IgE検査が診断に有用であること、総IgE値高値には必ずしもこだわらなくてもよいこと、病態にはETosis(extracellular trap cell death)、好酸球細胞外トラップ(EETs)といった好酸球性炎症が深く関わり、治療にはステロイドだけではなく抗真菌薬の併用や生物学的製剤を組み合わせた薬物療法や環境整備も重要であることなどを科内で共有しました。

河合先生は呼吸器感染症グループを担う若手医師で、レジデント教育においてもリーダーとして活躍してくれています。
今後も勉強会の内容について、更新していきます。

このサイトの監修者

亀田総合病院
呼吸器内科部長 中島 啓

【専門分野】
呼吸器疾患