「Evidence-based and -creating medicine(EBCM)」 の考え方とは?

EBMの実践は現代の医療では最重要であり、日々自分たちが根拠に基づいた正しい医療をやっているかを確認していく作業が必要です。
ただし、目の前の患者にエビデンスが必ずしもぴったりと当てはまるわけではありません。
よって、目の前の患者に生じた臨床疑問について、UpToDateやPubmedでエビデンスを確認しつつ、臨床経験で補完して、ベストの医療を行っていくことが重要です。

また、日常臨床の中にはエビデンスがはっきりしないものも多く、分かっていないことが多いのが現状です。
そして、コロナ禍がそうであってように、臨床状況も、様々な疫学の変化などと合わせて、時代とともに変わっていきます。
そうした状況があるゆえに、日々世界中の臨床現場で、臨床研究が行われて、新しいエビデンスが出て、ガイドラインもアップデートされていきます。

よって、EBMの実践に加えて、自分たちの臨床現場からエビデンスを作っていく(=creatingしていく)姿勢が重要です。
つまり、これからは、「Evidence-based and -creating medicine(EBCM)」の姿勢が重要と考えています。
EBCMを実践することで、根拠に基づいた正しい医療をやりつつ、次のエビデンスを診療現場から打ち出して、ベストの医療と教育を提供していける可能性があります。

このサイトの監修者

亀田総合病院
呼吸器内科部長 中島 啓

【専門分野】
呼吸器疾患