中島部長の肺炎球菌ワクチンの有効性を評価した多施設研究の論文がアクセプト!
中島部長が1st authorで執筆した、小児へのPCV13導入後の日本における高齢者肺炎に対する23価肺炎球菌ワクチン(PPSV23)の有効性を評価した全国多施設症例対照研究(42施設)が、Vaccine誌にアクセプトになりました。
Kei Nakashima, Kanzo Suzuki, Masahiro Aoshima, Mayumi Murabata, Kyoko Kondo, Satoko Ohfuji, Wakaba Fukushima, Akiko Maeda, Yoshio Hirota,Pneumonia in Elderly People Study Group
Effectiveness of the 23-valent pneumococcal polysaccharide vaccine against community-acquired pneumonia in older individuals after the introduction of childhood 13-valent pneumococcal conjugate vaccine: A multicenter hospital-based case-control study in Japan
Vaccine in press
https://doi.org/10.1016/j.vaccine.2022.09.055
本研究で、65歳以上の市中肺炎、肺炎球菌性肺炎に対するPPSV23の有効性は検出されませんでした。
臨床での実感や、最近の海外の報告と合わせても、現状を反映していると考えており、肺炎に対するPPSV23の有効性が低下してきている可能性があります。
本研究は肺炎球菌の血清型までは見ておりませんが、PCV13導入後の日本における血清型置換が影響している可能性があります。
日本における、肺炎球菌ワクチンの歴史、有効性の変遷も、Introductionにまとめておりますので、興味のある先生は一読頂けると嬉しいです。
このサイトの監修者
亀田総合病院
呼吸器内科部長 中島 啓
【専門分野】
呼吸器疾患