便失禁ガイドライン2017が刊行されました!

角田部長が作成に関わった「便失禁ガイドライン2017」が刊行されましたのでお知らせします。

便失禁は国際失禁会議により「自らの意思に反して液状または固形の便が漏れ、社会的、衛生的に問題となる状態」と定義されています。日常生活を自立して過ごす人には無縁な状態に思えますが、便失禁を訴える人の割合は20-65才で4%、65才以上で7.5%となっていてけっして他人事ではありません。便失禁を訴える多くの人は、生活の改善や投薬で十分に改善が見込めるのですが、これまで日本語で書かれたガイドラインがなかったため一般内科や肛門科の多くの先生は患者さんが訴えて受診されてもどうしたら良いのか困っていたと思います。この2月に日本語での便失禁ガイドラインが刊行されました。これは7名の日本を代表する排便機能専門の医師と看護師が中心となってエビデンスを重要視しながらも日本の医療に沿った内容で作成されました。当科の角田明良部長もその作成メンバーの一人です! 月に1回全国から集まり合計16回も会議を重ねて作成されたのがこのガイドラインです。内容は一般内科医から排便機能専門医まで幅広く利用できます。当チームも5年後の改定に向けて、ガイドラインに引用されるような研究をするよう努力していきたいです。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
消化器外科部長 高橋 知子

【専門分野】
肛門疾患、排便機能障害、分娩後骨盤底障害