後期研修医の岡直輝先生が第73回日本大腸肛門病学会総会で発表を行いました

消化器外科所属の後期研修医の先生達は4年間の研究機期間内で排便機能に関する手術の修練を行うこともできます。また臨床研究を行い、手術結果を評価する方法も習得できます。今回、後期研修医の岡直輝先生が忙しい毎日の中でコツコツを研究した結果について、学会で発表を行いました。以下岡先生の報告です。


第73回日本大腸肛門病学会に参加して

亀田総合病院 消化器外科 後期研修医 岡 直輝

普段消化器外科後期研修医である私は主に大腸に関しては癌に関わり、診療しておりますが、縁があって角田先生と排便機能に関わる研究もしております。

今回私は第73回日本大腸肛門病学会に参加し、また【直腸肛門重責に対するLVR(Laparoscopic ventral rectopexy)の成績】というタイトルで発表しました。発表内容をかみ砕いて説明するならば、排便困難、便失禁という訴えで来院される患者さんの中には、目に見えない直腸肛門重責という病気が隠れている可能性があり、またそれに対しLVRという腹腔鏡手術は有効です、という内容です。日本はこれから高齢化が進み、排便機能に関して悩まれる患者さんが増加すると予想されています。一方これに対しLVRを施行できる外科医師の数は十分とは言えません。合併症も少なく、術後在院日数も非常に短く、手術の創も小さく低侵襲な手術ですので、検査の排便造影とともに実施できる施設が少しでも増えれば、と思います。実際に会場でもこの発表に対し複数の質問があり、排便障害、またLVRに関する外科医師たちの関心の高さが伺えました。

また学会では主に排便障害に関する発表を聴いておりましたが、特に腸内細菌との関係性について複数の発表があり興味を引かれました。

引き続き手術の研鑽を積みながら、研究を継続し患者さんへ還元していきたいと思います。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
消化器外科部長 高橋 知子

【専門分野】
肛門疾患、排便機能障害、分娩後骨盤底障害