高橋知子医師が分娩時肛門括約筋損傷と便失禁についての研究結果を発表しました

分娩時の骨盤底へのダメージは、女性の便失禁の原因の一つです。2018年2月に開催された第35回日本ストーマ排泄リハビリテーション学会において高橋知子医師が産婦人科協力でおこなった分娩後肛門管超音波検査の結果と排便障害についての研究結果を発表しました。

高橋は、29例の初産婦に対して分娩後に肛門管超音波検査と便失禁の有無について質問票を使用して調査した結果、9例(31%)において外肛門括約筋の損傷を認めた。いずれも分娩直後の診断では過小評価されていた。分娩後の便失禁は1例(3.4%)、肛門括約筋の障害は超音波上なく、陰部神経など他の要因が示唆されると報告しました。このような分娩後の障害についての研究が遅れているのが日本の現状ですが、その中でも亀田総合病院では産婦人科と外科がお互い得意分野を生かして共同で治療と研究をすすめています。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
消化器外科部長 高橋 知子

【専門分野】
肛門疾患、排便機能障害、分娩後骨盤底障害