第23回大腸肛門機能障害研究会(2017年9月2日開催)、発表報告 その2

日本では約80%の普及率である温水洗浄便座ですが、不適切な使用方法では肛門にトラブルを起こすこともあります。今回、角田明良部長が「温水洗浄便座使用の現状と肛門掻痒の危険因子」についての鴨川市周辺住民5000人以上を対象とした調査研究の結果を発表しました。

2017年9月2日開催の第23回大腸肛門機能障害研究会において角田明良部長が「温水洗浄便座使用の現状と肛門掻痒の危険因子」の演題で発表を行いました。鴨川市周辺在住5086人に温水洗浄便座使用に関するアンケートを実施し、結果を解析したところ、55%の人が排便の前後に温水洗浄を使用していることがわかりました。多変量解析を行った結果では、肛門掻痒症(肛門周囲のかゆみ)の危険因子は男性、50才未満、排便前の温水洗浄使用、排便後暖かい水を使用しての洗浄、便失禁を有するが挙げられたと発表しました。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
消化器外科部長 高橋 知子

【専門分野】
肛門疾患、排便機能障害、分娩後骨盤底障害