9月のミーティングを行いました。

今回は理学療法士の平井菜穂より排便障害と体幹の筋肉との関係性についてレクチャーがありました。

排便困難(肛門近くまできた便を出すことができない)の原因としては、(1)排便時に弛緩すべき肛門括約筋や肛門挙筋を収縮しめてしまう(奇異性収縮)、(2)便を排出するための十分な腹圧をかけることができない、が挙げられます。従来この病態の治療には肛門内に筋電図センサーを挿入しモニターで表示し、トレーニングを行うバイオフィードバックがありますが、本当にこれだけで改善がされるのでしょうか?平井は排便障害を訴える患者の呼吸時と怒責時の腹壁の動きを撮影、分析し、骨盤底筋だけでなく腹壁の筋肉の動きの異常も排便困難にかかわっているのではないかと考え発表しました。皆がおもわず納得する内容で、レクチャー終了後には自然に拍手が沸き起こりました。平井さんぜひ、この研究が形になるように今後もがんばってください!

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このサイトの監修者

亀田総合病院
消化器外科部長 高橋 知子

【専門分野】
肛門疾患、排便機能障害、分娩後骨盤底障害