高橋知子医師と中野かおる管理栄養士が排便障害と栄養管理について講演を行いました

排便障害を改善するために食事改善は大切と思っていても具体的にどんな指導をすれば良いのか分からない人が多いのではないでしょうか?今回スタッフ2名が立川で排便障害と栄養管理についての講演会を行いました。管理栄養士中野かおるからの報告です。


2017年9月20日に多摩立川保健所で開催された栄養管理講習会に高橋先生と一緒に講師として参加しました。

保健所にて給食施設の栄養士などを対象に年間11回ほど開催される講習会のうち、今回は第7回とのことでテーマは「排便障害の診断と治療」「排便コントロールと食事〜生活の改善に向けた栄養管理〜」でした。参加者は多摩立川保健所管内の病院、高齢者施設、事業所、保育園などに勤務する管理栄養士など47名の方々でした。講義は前半の1時間で高橋先生より便秘や便失禁の病態や検査、治療薬についての説明があり、後半の1時間は私から当院で行っている食事指導の紹介をしました。

食事についてはまず排便に影響する栄養素である食物繊維を説明し、便秘や便失禁は食物繊維摂取量が足りていても発症していることを知っていただきました。食事指導ではどんな食品から食物繊維を摂ったら良いのか、その内訳に考慮しながら行っていること、同時に糖質の内訳も便性状に影響することをお知らせしました。また便性状を整えるために、便が軟らかい時に控えたい食品、硬い時に控えたい食品なども紹介しました。

講習会翌日には主催者様より当日のアンケート結果を頂戴し、「参考になった」「課題は何か改めて考えるきっかけとなった」など、前向きな感想が多く、ありがたく読ませていただきました。私としては栄養士の方々に対する講師の経験は初めてでしたが、勤務先はそれぞれ違っていても同じ栄養士なので、伝えやすかったように感じましたし、とても良い機会となりました。参加者の皆様、主催者様、高橋先生、お疲れ様でした。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
消化器外科部長 高橋 知子

【専門分野】
肛門疾患、排便機能障害、分娩後骨盤底障害