【活動報告】 院内緩和ケアレクチャー『嫌になっていませんか?怒っている患者さんとの関わり』

本日は院内緩和ケアレクチャー『嫌になっていませんか?怒っている患者さんとの関わり』です。

今回のレクチャーの目的は、怒りの感情を抱えている患者さんに対して、どのように接したらよいのか、スタッフ側もある程度わかっているものの、冷静に対処することが難しい事に対して、スタッフ側に沸き起こる感情やその対処を振り返る事で、感情的になっている患者さんとの関わりに役立つヒントを持ち帰っていただくことです。当院チャプレンと臨床心理士さんがタッグを組んで打ち合わせを重ねたレクチャーです。

参加者の皆さん真剣に話を聴き、グループワークに参加されています。
参加者は、患者さんのつらさ、怒りなどの負の感情を受け止め、何が出来るのか?とグループワークに取り組んでいます。

自分の感情に蓋をしながら仕事を続ける事はバーンアウトにつながります。自分の感情に気づくことで、少し患者さんの感情を理解しようとすることができるようになります。怒りそのものは、ぶつけられた人(自分)に対して向けられたものではないことが多く、やりどころのない思いや不安が「怒り」として聞いてくれそうな人にぶつけられることが多いと思われます。「怒り」そのものが、自分の心の構えで変化すること(心のゆとりによって負担度が違う)ことがあり、そのことを知っておくことが大切であることを学びました。

感情をぶつけられる場合のすっきりとした対処方法はありませんが、今日のこの時間を思い出して、また明日からお互いに支えあっていけたらいいなぁと思いました。

心理士さん、チャプレンはどのように心のケアをしているのか...とやっぱりすごい、と思いながら聞いておりました。

161029img1.jpg

このサイトの監修者

亀田総合病院
疼痛・緩和ケア科部長 関根 龍一

【専門分野】
病状の進行した(末期に限らない)癌や癌以外のあらゆる疾患による難しい痛みのコントロール、それ以外の症状の緩和