vol.10 BMSCs

BMSCs(bone marrow stromal cells) という幹細胞が、炎症性腸疾患、心疾患、脳梗塞による痛みに効果があることが分かっている。今回Duke大学のDr. Jiらは神経障害マウスの腰部にこの幹細胞を注射したところ、神経痛を有意に抑制できたとのこと。従来のTGFβ1の直接投与法では数時間のみの除痛効果だったが、幹細胞の注入方法では数週間に除痛効果が延長したのだそうだ。幹細胞投与による疼痛治療がそう遠くない将来に実現するかもしれません...文献:Chen G, Park C, Xie R, Ji R. Intrathecal bone marrow stromal cells inhibit neuropathic pain via TGF-beta secretion. The Journal of Clinical Investigation. 2015.

(関根)

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このサイトの監修者

亀田総合病院
疼痛・緩和ケア科部長 関根 龍一

【専門分野】
病状の進行した(末期に限らない)癌や癌以外のあらゆる疾患による難しい痛みのコントロール、それ以外の症状の緩和