ロコモーティブシンドローム

投稿日:2023年10月10日

ロコモーティブシンドローム(運動器症候群)も最近よく耳にする言葉と思います。「ロコモ」と訳されることもあります。
加齢に伴う筋力の低下、関節や脊椎の病気、骨粗鬆症などにより運動器の機能が低下して、歩行機能障害を中心とした高齢者の身体機能の低下状態を指す概念です。股関節や膝関節、足関節の関節可動域や筋力低下などにより、歩行機能が低下して日常生活動作(ADL)が制限されることが特徴です。

厚生労働省が「ロコモ度テスト」という判定基準を作製しています。
ロコモ度テストは移動能力を確認するためのテストで、下肢筋力を調べる「立ち上がりテスト」、歩幅を調べる「2ステップテスト」、体の状態や生活状況を調べる「ロコモ25」があります。(詳しくは厚生労働省のホームページを参照して下さい。)

立ち上がりテスト:
40cmの高さのイスに座った状態から立ち上がります。
片足で立ち上がることができなければ「ロコモ度1」、両足でも立ち上がることができなければ「ロコモ度2」と判定します。

2ステップテスト:
両足をそろえた状態で立ちます。できるだけ大股で2歩歩き、再び両足をそろえます。2歩分の歩幅を測定します。
2歩幅(cm)÷身長(cm)=2ステップ値
2ステップ値が1.3未満だと「ロコモ度1」、2ステップ値が1.1未満だと「ロコモ度2」と判定します。

亀田総合病院 脊髄脊椎外科 久保田基夫

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