骨粗鬆症と男性ホルモン

投稿日:2023年8月14日

骨粗鬆症は、一般的に女性ホルモンの減少が原因で発生しますが、男性ホルモン(テストステロン)の低下も骨粗鬆症のリスクを高めることがわかってきました。

テストステロンは、骨形成を促進する作用があります。男性の閉経相当期であるアンドロパウズ(Andropause)では、テストステロンの分泌量が減少するため、骨量や骨密度が低下し、骨粗鬆症のリスクが高くなるといわれています。テストステロンの低下により、性機能低下を含む更年期障害だけではなく、糖尿病や肥満などの生活習慣病のリスク、認知機能の低下やうつ傾向など精神面への影響も報告されています。

また、過剰なアルコール摂取、喫煙、運動不足、低カルシウム摂取などの生活習慣を続けると、骨密度が低下して骨粗鬆症のリスクが高くなります。

男性における骨粗鬆症の治療も、バランスの良い食生活、適度な運動、そして薬物治療が原則です。

更年期症状などに関しては泌尿器科の先生にご相談ください。

亀田総合病院 脊髄脊椎外科 久保田基夫

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