ビタミンKの働き

投稿日:

骨を丈夫にするにはビタミンDが必要、ということは誰でも知っていますね。
この機会に、ビタミンKも覚えてください。

ビタミンKは、骨を形成するタンパク質であるオステオカルシンのγ-カルボキシル化(ちょっと難しいですね)を促進するといわれています。オステオカルシンが活性化(γ-カルボキシル化)されないと、カルシウムは骨に十分に沈着せず、骨の強度を保つことができなくなってしまいます。
オステオカルシンは骨吸収細胞である破骨細胞の活性を抑制することも知られています。破骨細胞活性の調整がくるってしまって、破骨細胞が暴走し始めると、骨粗鬆症をきたし最終的には脆弱性骨折を引き起こしてしまいます。

ビタミンKは、緑黄色野菜、特に葉物野菜に多く含まれています。
ほうれん草、ブロッコリー、レタス、白菜、小松菜、水菜、春菊、カイワレ、セロリなどの葉物野菜、
緑茶、オリーブオイル、大豆油、ホウレンソウの油揚げなどの油脂類、
果物では、ブルーベリー、プラム、イチゴ、グレープフルーツ、キウイフルーツなど
に含まれています。
ビタミンKは油に溶けやすい性質を持つため、油脂類と一緒に摂取することで吸収率が高くなると言われています。ビタミンKは熱に弱く、加熱調理すると一部失われるため、葉物野菜は生で食べることほうが良いとされています。

亀田総合病院 脊髄脊椎外科 久保田基夫

お知らせ一覧へ