糖尿病と骨折リスク

投稿日:

糖尿病の骨折リスク上昇には、骨密度以外に骨質の劣化が重要な要素となっています。

終末糖化産物(AGEs)と総称される老化を促進する原因物質は、糖とタンパク質が加熱されてできますが、体内での産生と食べ物からの取り込みの二つのしくみから体内に溜まり毒性を発揮します。
血中のブドウ糖が過剰に上昇する糖尿病では、細胞や組織を作っているタンパク質に糖が結びつき糖化が生じ、長期に多くのAGEsが作られ骨にも蓄積するため脆弱な骨になります。
網膜症による視力障害、神経障害による感覚低下、筋力低下、治療による低血糖は転倒につながり、さらに骨折の危険が高まります。

亀田総合病院 腎臓高血圧内科医師 福田純子

お知らせ一覧へ