抄読会

先月のローテーターは家庭診療科の田坂先生でした。当院の家庭診療科は、外来維持透析を診療されますので、ローテート中に疑問を持たれたHDFに関連する内容を抄読会で読んで頂きました。2013年のBlood purificationに掲載された"Biomarkers for Evaluation of Clinical Outcomes of Hemodiafiltration"です。
PMID: 23466382 DOI: 10.1159/000346364

簡単な内容としては、HDFをするにあたり、中分子の除去効率(β2MG、α1MG)だけでなく、アルブミンロスがないかを気にします。一般的に透析間は生命予後に大きく関わるのは、β2MGですが、アルブミンロスに関しては、β2MGとは相関せず、α1MGと相関が強く、またα1MG の除去率とレストレスレッグ症候群の症状とも相関があることがわかりました。そのため、β2MGだけでなく、α1MGもとりましょうという内容でした。
当院では、2020年1月からon line HDFができるようになっため、HDFの知識をつける必要があります。
田坂先生は、ご自身で疑問を持ち、調べて、発表し、素晴らしかったです。田坂先生、ありがとうございました。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
腎臓高血圧内科部長 鈴木 智

【専門分野】
腎疾患全般、特に腎炎、腎病理