ご挨拶

部長: 鈴木智 プロフィール詳細 >>>

https://www.kameda.or.jp/upload/images/basic/staff/2030/201811210849_895677.jpg

亀田総合病院腎臓高血圧内科の鈴木智と申します。現在入院部門の責任者をさせて頂いております。

内科は、近年細分化が進み、それぞれの領域で高度の知識、技術が必要となってきました。
腎疾患に関しては、近年慢性腎臓病 (chronic kidney disease:CKD)、急性腎障害(Acute Kidney Injury:AKI)と診断におけるパラダイムシフトが起きました。特にCKDに関しては、非専門医にとって腎疾患が身近となりました。

腎炎、ネフローゼ症候群の領域では、新しい薬(リツキシマブ etc)が使用できるようになり、また関連する腎病理診断においては、新しい概念(C3腎症)や、診断方法(染色、質量分析、遺伝子診断など)が進歩したことで、形態診断からより深く病因、病態に迫って診断することができるようになってきました。
遺伝性疾患の常染色体優性多発性嚢胞腎は、2014年にトルバプタンが保険適応となり、腎不全の進行を抑制できるようになりました。拡大した嚢胞の圧排症状に対しては、動脈塞栓術を施行することで、肝嚢胞、腎嚢胞を小さくすることができます。また、移植後再発しないため、腎移植の良い適応です。そのため、以前より専門性が高くなりました。
透析アクセス関連では、高齢化に伴い透析患者様が増加し、内シャント造設術、動脈表在化手術、vascular access intervention therapy (VAIVT)、腹膜透析カテーテル関連などの手術の件数が増えました。また、内シャントは、近年超音波で機能、形態を評価することが増えてきました。以上のように、内科医にも知識、技術が求められます。
腎移植領域では、以前の日本は外科医を中心に行っておりましたが、近年では、ドナー、レシピエントの術前後を中心に内科医の役割が増えてきました。

腎臓高血圧内科として幅広く診療に関わり、また時には深く診断することで、患者様に還元できるように心がけております。