抄読会

今月は、初期研修医の李先生にローテーションして頂きました。抄読会では、Lancetの「Comprehensive comparative effectiveness and safety of first-line antihypertensive drug classes: a systematic, multinational, large-scale analysis」を読んで頂きました。4つの国から合計9個コホート研究のメタ解析です。
高血圧のfirst lineで、サイアザイド系利尿薬、Ca blocker、ACE-i、ARBを比較したところ、サイアザイド系利尿薬は、他の薬(ACE-i、非ジヒドロピリジン系)と比較して、心血管系イベント(急性心筋梗塞、脳梗塞、心不全)が優位に少なかったという結論です。
アジア人は一部含まれているようですが、obesityは約10%であり、この結果だけで、日本の現場でサイアザイド系利尿剤がfirstとは言えないと思いますが、安価であり、対象を考えて使用することが重要と考えました。
とても勉強になりました。お疲れ様会は、鰻屋さんで開催しました。1ヶ月間ありがとうございました。

Comprehensive comparative effectiveness and safety of first-line antihypertensive drug classes: a systematic, multinational, large-scale analysis

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このサイトの監修者

亀田総合病院
腎臓高血圧内科部長 鈴木 智

【専門分野】
腎疾患全般、特に腎炎、腎病理