抄読会

9月の1ヶ月間は、総合内科の大川先生にローテートして頂いております。感染症の知識が豊富であり、下記論文を読んで頂きました。
PD関連腹膜炎 CFPM vs CEZ + CAZ ランダム比較試験

P 初発のPD関連腹膜炎(出口部感染、トンネル感染なし)
I CFPM単剤腹腔内投与
C CEZ+CAZ 腹腔内投与
O 治療10日目の治療反応

結果として、CFPM単剤治療は非劣性でありました。
CFPM 82.6 vs CEZ+CAZ 81.1 % 95% 信頼区間 -9.1-12.1%

本プロトコールは、日本でおこなわれている1日1回投与でなく、持続投与でありましたが、非常に参考にはなりました。

日本の改定予定のガイドラインで、初回からVCM投与するかはわかりませんが、初回腹膜炎で、トンネル感染や出口部感染含め、耐性菌の既往がなければ、initialな治療として、CFPM単剤は簡便でよい選択肢だと思いました。
非常に勉強になりました。ありがとうございました。

Intraperitoneal Cefepime Monotherapy Versus Combination Therapy of Cefazolin Plus Ceftazidime for Empirical Treatment of CAPD-Associated Peritonitis: A Multicenter, Open-Label, Noninferiority, Randomized, Controlled Trial

このサイトの監修者

亀田総合病院
腎臓高血圧内科部長 鈴木 智

【専門分野】
腎疾患全般、特に腎炎、腎病理