抄読会

昨日は、今月のローテーターの家庭診療科の塚原先生に透析学会で話題になっている下記論文を読んで頂きました。
CQは、ESA製剤の種類によって生命予後に差はあるか?、です。
PECOは、
P ESA製剤で治療を受けている透析患者
E/C short-acting ESA vs long-acting ESA
O 全死亡率、原因別の死亡率
日本透析療法学会(JSDT)のデータベース(JRDR)に登録された2012〜2014年の2年間の後向きコホート研究で、傾向スコアで2郡をmatchして比較しました。
結果は、long acting製剤の方が12%死亡率が高かったという結果です。またESAの使用量を3分割にすると、高用量の方が差が大きくでたという衝撃的な結果です。
この結果で、すぐに日常臨床のストラテジーを変えるかはわかりませんが、1つの参考になります。この結果を元に他の研究をするきっかけになると思いました。
非常に勉強になりました。ありがとうございました。

Types of Erythropoietin-Stimulating Agents and Mortality among Patients Undergoing Hemodialysis

このサイトの監修者

亀田総合病院
腎臓高血圧内科部長 鈴木 智

【専門分野】
腎疾患全般、特に腎炎、腎病理