第8回日本プライマリ・ケア連合学会 学術大会で発表(医師・山下)

高松で行われた第8回日本プライマリ・ケア連合学会・学術大会で、
「日本におけるMen's health教育に関する文献レビュー」
「Men's healthをどのように学ぶか 〜Men's health ワークショップ開催の報告〜」
の2演題のポスター発表を行ったのでご報告します。

Women's healthについてはワークショップや教材などで学習する機会はあるけれど、Men's healthという枠組みで勉強をしたことが無い!ということから今回の着想を得ました。

事実として男性は女性よりも平均寿命は短く、多くの健康リスクを抱えている集団です。Men's healthの問題として勃起不全症がイメージしやすいですが、うつ病や危険な性行動、医療機関の低利用など、非常に幅広い問題を含む領域として、日本でも注目され始めています。
諸外国ではMen's healthのカリキュラムや学習リソースが存在するのですが、日本ではまだまだ教育活動が充分に為されていないことを文献レビューにより指摘しました。

その勢いそのままに、教育活動としてMen's healthの勉強会を企画しよう!と目論み、「第12回若手医師のための冬期セミナー」でワークショップを開催しています。今回の学会では、その内容の報告もポスター発表で行いました。

ディスカッションでは「男性のことが理解でき、対応することのできる医師の必要性」について議論に花が咲いた他、「不妊外来ではセックスレスについてのカウンセリングを男性に対しても行わなければならないという現状があるが、プライマリ・ケア医がその領域に関わることは患者にとってもメリットがあるかもしれない」といったご意見も頂きました。
このように、自分の興味分野について様々な立場の方からご意見を頂き、次の活動につなげられることが学会発表の1つの意義であると思います。これからも新境地を開拓して皆さんに良いご報告ができるよう、取り組んで参ります!

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このサイトの監修者

亀田ファミリークリニック館山
院長 岡田 唯男

【専門分野】
家庭医療学、公衆衛生学、指導医養成、マタニティケア、慢性疾患、健康増進、プライマリケア・スポーツ医学