先生、みえるんです。

エントリー項目

思春期、コミュニケーション

post53.jpg

○今日は後期3年目の先生の、霊的体験を経て身内の不幸を受容していった方との関わりの中で生じたもやもや感をテーマにした発表でした。医学的に説明が出来ない状況で「家庭医としてどう関われば良いのか」ともやもやしたそうです。疾患を除外しつつ、体験に受容的な態度と傾聴で、支えていったようです。霊的体験は患者さんのアイデンティティクライシスやグリーフケアとしての体験が表出した物だったのかもしれないと、エリクソンの心理発達課題やユングの「心の構造」等を踏まえた分析がありました。

ディスカッションでは、霊的体験が当人にとってどういう意味を持っていたのかについて掘り下げ、ナラティブを尊重することの大切さを改めて感じることになりました。お互いのナラティブを尊重するRelation ship centered care、子どもによく見られる空想の友人"Imaginaly friend"など、様々な学びがありました。

今日の院長のお言葉:「医療が信じていることは、医療という側のナラティブにしか過ぎない。そのナラティブと他のナラティブとの折り合いを付けていくことが大切である。」

このサイトの監修者

亀田ファミリークリニック館山
院長 岡田 唯男

【専門分野】
家庭医療学、公衆衛生学、指導医養成、マタニティケア、慢性疾患、健康増進、プライマリケア・スポーツ医学