LGBT支援活動報告会に登壇しました!

2019年12月にTOKYO AIDS WEEKSに合わせて開催された「医療福祉司法教育領域等の専門家によるLGBT支援の実践報告会&ネットワーキングパーティー」に、スピーカーとして登壇させていただきました。
トランスジェンダー当事者として活躍されている新宿区議会議員、弁護士、感染症の専門家などの多様性に富んだ顔ぶれの中で、一診療所の医師として「"アライ"の診療所から発信するLGBTの暮らしやすい街づくり」についてお話しました。

私は亀田ファミリークリニック館山に所属する医師として、行政・教育・医療の視点から地域のLGBT支援拠点を目指して活動してきました。
診療所としては多様性に関する絵本の準備、よりそいホットラインの掲示、だれでもトイレの整備やアライバッジの配布といった環境整備も行なっています。
2年ほど前に勉強会を発足し、そこから院内での勉強会を重ねる中でLGBTフレンドリーな雰囲気が少しずつ広がっていったこと。ただレインボーフラッグを飾るだけではなく、多様性を知ろうとする、関わりたいと思う姿勢と組織風土を醸成することがとても大事だと感じたことを、実戦例としてお伝えしました。
性のあり方は人権に関わる問題として、医療現場が地域の住民にとっての格差となり得ることの意識がとても大切だと実感しています。

報告会の後には50名近くの医療・福祉・教育・司法といった幅広い参加者と意見交換を行い、そこではトランスジェンダー当事者の方が医療現場での差別偏見を恐れてなかなか病院に受診できないといった生の声も耳にしました。
当院での取り組みを一つの実践例として、日本でもより多くの医療現場がLGBTフレンドリーになることができるように情報発信と取り組みを続けていきたいと思います。

こちらの報告もご覧ください:
https://aidsweeks.tokyo/event/2019/1215-lgbt_shien

(文責:家庭医診療科 フェロー 坂井雄貴)

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このサイトの監修者

亀田ファミリークリニック館山
院長 岡田 唯男

【専門分野】
家庭医療学、公衆衛生学、指導医養成、マタニティケア、慢性疾患、健康増進、プライマリケア・スポーツ医学