「遺族ケア外来」開設 しました

月1回家庭医診療科医師と亀田総合病院緩和ケア室「チャプレン」と一緒にご遺族の方とお話をさせていただく外来「遺族ケア外来」が4月より始まりました。

チャプレンとは宗教的背景を持ち病院などで働く「心のケア(スピリチュアルケア)」の専門家です。亀田総合病院には仏教を背景に持つチャプレンがおり、宗教の有無や違いに関わらず、患者さんやそのご家族の苦悩に耳を傾け援助を行なっています。

外来では、「大切な方」を亡くされた方の不安・恐怖・怒り・孤独感といった苦悩に寄り添い、一緒に考えていく時間を提供できたらと思います。

また、外来後にはチャプレンによるグリーフケア勉強会が開催されました。
勉強会の最初に「大切な人を失った時どのような気持ちでしたか?」という問いかけから始まり、遺族ケアに対する基本的態度として人間的共感について、グリーフケアの概要について、遺族の主観的世界についてお話がありました。

チャプレンの遺族の方への姿勢や声かけの時に気をつけていることを文献と経験に基づきお話いただきとても学びになりました。また、遺族の方の主観的世界ではチャプレンの今までの経験や関西で長年携わっていたいくつかの遺族会での具体的な話となり滅多に聞くことができない内容を教えていただきました。

プライマリケア領域ではご遺族の方と出会うことは多く、このような外来や勉強会の需要を強く感じます。チャプレンとプライマリケア医が連携できる場は限られており、ここで一つのプライマリケア分野でのモデルが作ることができたらと思います。

外来と勉強会は今後も毎月続けていく予定です。

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このサイトの監修者

亀田ファミリークリニック館山
院長 岡田 唯男

【専門分野】
家庭医療学、公衆衛生学、指導医養成、マタニティケア、慢性疾患、健康増進、プライマリケア・スポーツ医学