在宅医療学会に行ってきました
7月20日、21日に幕張で開催された第6回日本在宅医療連合学会大会に亀田在宅メンバーで参加しました。
最先端のデバイスを活用した診療や、コミュニティでの様々な取り組み、社会学や医療人類学といった他分野との接続などなど、在宅医療の裾野の広さと「今」を感じられる楽しく学びの深い学会でした。
明日からの実践に生かしたいと思います!
なお、多くのプログラムが後日オンデマンド配信もされますので参加できなかった関係者の方も是非ご覧ください。
お申し込みはこちらから
https://confit.atlas.jp/guide/event/jahcm2024/static/registration
部長の推しセッションはこちらです。
- 「異業種の視座から “喪失” を分かちあい多様性を包摂するコミュニティを考える」
さまざまな “喪失” に関わる異分野・異業種のトップランナーたちの取組みとその視座を共有する。
認知症カフェを主催するまあいいかLabo京都、神経難病で自分の声を録音しておきその後のコミュニケーションツールとして役立てる取り組み、ペットロス現場から獣医療におけるACP、身元が分かりながら引き取り手のいない遺骨への行政的な取り組みなど様々な喪失に対する先進的な活動、および喪失の分かちあいが医療からこぼれ落ちてしまわないための視点についての示唆に富む演題が用意されている。それぞれのコミュニティにどのように実装していったらいいのかインスパイアされる機会にしたい。 - 「身寄りのない人を取り巻く倫理的課題」
一人暮らし、身寄り(親族)のない人が増加する状況で、在宅医療においても医療の方針に関する同意について、医療のあり方、ひいては患者さんのいのちのあり方についての方針決定について(ACPやAD、DNARなど)、病院や施設との連携における手続きについてなど多くの課題が指摘されています。
自宅(在宅)は在宅医療の場である以前に患者さんの生活の場であり、医療の仕組みの及ばないさまざまな状況が医療のあり方にも影響してくるのは当然のことと言えます。そんな中で複数の状況がからみあい、時には患者さんや患者さんを取り巻く人の生きる権利が侵害されてしまうこともあります。
社会福祉士の視点から現実の状況を提出し、医療や施設の現場での課題を確認したうえで、法律やガイドラインに何ができるのか、医療だけでなく福祉、法律、行政などさまざまな関係者がどう協働し、どう取り組んでいくべきなのかを考えるセッションにしたいと思います。
亀田在宅では短期研修・フェロー・スタッフ医師を募集中です!
プログラム詳細はこちらをご覧ください。
このサイトの監修者
亀田総合病院
在宅診療科 部長 大川 薫
【専門分野】
家庭医療学 在宅医療