2ヶ月研修報告:薬剤師レジデント 小室さん

薬剤師レジデントの小室さんが当科で2ヶ月間研修してくださいました。
薬剤師の研修受け入れは亀田在宅としては初めてのことでしたが、ケア移行や在宅での薬剤管理における薬の専門家の重要性と可能性をあらためて感じました。
今後は院内での業務がメインになるようですが、在宅の視点を持った病院薬剤師として活躍していただけると嬉しいです。
これからもよろしくお願いいたします!
以下、小室さんからの感想です。


患者さんの実際の服薬方法や服薬管理方法、ケア移行期について患者、他職種から薬剤師のニーズについて学ぶためことを目的に薬剤師レジデントでは初めて在宅診療科で研修させていただきました。
多職種同行訪問では、2ヶ月間で計86例(訪問診療:62例、ヘルパー同行:4例、訪問看護:4例、訪問薬剤師:3例、訪問診療導入面談:1例、ケア移行期退院前指導:12例)と多くの訪問診療や他職種同行を経験させて頂きました。各職種の訪問内容や関わり方を経験し、各職種の役割や支援出来る範囲の理解が深まり、今後の他職種連携に活かしていきたいと思います。
実際に、患者宅や有料老人ホーム、特別養護老人ホームに同行させていただき、患者さんやその家族、施設の方にそこでの服薬方法・服薬管理方法、それらの工夫を直接確認させていただきました。
服薬管理の工夫ではセットミス防止や服薬忘れ防止ための日付の印字、シールや色など視覚的に分かるような工夫があり、改めて薬袋や情報提供書の文字の大きさなどの配慮や服薬継続の課題が分かり学びになりました。また、服薬方法についてはシロップ剤、簡易懸濁はメモリの見づらさや服薬準備に手間であること、薬を粉砕して食事の一口目と一緒に服用させていることなどの実情をお聞し、薬剤師が関われるポイントだと実感しました。
今回、在宅診療科に研修させていただいた中でも、患者さんやその介護者への配慮、コミュニケーションの取り方、在宅の生活状況の管理方法は非常に参考になり、薬剤師としては薬剤管理の効率化や自立支援のサポートを行い、治療継続可能な薬剤の選択や服薬方法・管理について剤型、物性、吸収過程、生活状況、介護負担も考慮し、他職種で患者さんに関わっていけるようにしたいと思いました。

このサイトの監修者

亀田総合病院
在宅診療科 部長 大川 薫

【専門分野】
家庭医療学 在宅医療