日本消化器病学会関東支部第345例会において川満菜津貴医師が発表しました。

2017年7月15日(土)日本消化器病学会関東支部第345例会において川満菜津貴医師が「胆管腫瘤形成の原因としてIgG4関連硬化性胆管炎が疑われた一例」を発表しました。73歳男性が食事とは無関係な心窩部痛で来院しました。眼球黄染を認め、腹部超音波検査で左肝管に13×8mmの結節像、CTで膵尾部に皮膜様構造、MRCPで膵内胆管の狭窄像を認めました。IgG4は1160mg/dlと上昇していました。ERCPで主膵管狭細所見を認めました。左肝管の生検からはIgG4陽性の形質細胞が多数認められました。座長からはEUSで狭窄・腫瘤以外の所見は認めなかったか、EBD入れ換え時に生検施行しなかったのか聞かれました。EUSの他の所見は無く、またも冠動脈疾患にてステント留置後であり循環器より抗血小板薬2剤内服中で単剤にするのも無理でした。

最近IgG4関連疾患は多数経験します。膵病変があるとすぐに気付きますがそうでなくてもまず疑ってIgG4を検査することが大事です。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
消化器内科顧問 平田 信人

【専門分野】
胆石、胆道ガン、膵炎、膵ガンなどの胆膵の病気、消化器内視鏡全般、胆膵内視鏡