第42回日本超音波検査学会(2017/6/18)において小田悠太技師が「黄色肉芽腫性虫垂炎の一例」について発表しました。

2017年6月18日第42回日本超音波検査学会において「超音波検査室」の小田悠太技師が「黄色肉芽腫性虫垂炎の一例」について発表しました。黄色肉芽腫性変化は慢性化膿性変化の一特殊型で、胆嚢、腎臓、肺、膀胱に好発し、癌との鑑別が困難な病変です。消化管に発症した報告例は少なく、虫垂原発は稀です。黄色肉芽腫性変化は脂質を含む泡沫状の組織球を伴う肉芽の増殖を特徴とし、癌との鑑別が困難な疾患です。胆嚢や腎臓では内圧上昇が原因と推測されていますが原因は不明です。さらに虫垂及び回盲部での発生は稀です。本症例のUS像は、漿膜から粘膜下層の肥厚が主体で、粘膜層に変化が乏しいのが特徴でした。聴衆も座長も極めて珍しい症例に驚いているようでした。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
消化器内科顧問 平田 信人

【専門分野】
胆石、胆道ガン、膵炎、膵ガンなどの胆膵の病気、消化器内視鏡全般、胆膵内視鏡